2013年

1月

02日

39)嘉吉三年写本を原本とする古文書(速報)

年末、ある駒師さんから古文書の情報を教えていただきました。早速、今日確認に出かけたところ、すごい古文書でしたので、まずは速報します。

 

この古文書は、嘉吉三年写本(またはこの系統の写本)を原本とした写本です。嘉吉三年写本をルーツにする古文書には、水無瀬神宮の象戯圖、東京都立図書館の象棊纂圖部類抄がありますが、これらを基にしたものではないようです。自序の部分がところどころ違いますし、駒の動きのマークも違います。以下、速報です。

 

1)駒の動きのマーク:
象戯圖や象棊纂圖部類抄では線と丸を使っていますが、今日の古文書は、線と2種類の丸(中塗りの丸と輪郭だけの丸)を使って表現しています。踊りと越しの区別、正行度の踊りと不正行度の踊りの区別ができているように思います。

 

2)桂馬:
小将棋の図に桂馬の動きが図示されていました。同じ動きは、象戯圖や象棊纂圖部類抄では、大将棋以上の桂馬の動きに相当します。桂馬の動きの件については、以前の投稿25)をご参照下さい。なお、象戯圖、象棊纂圖部類抄では、小将棋の桂馬の動きは記載なしです。

 

3)駒の動きの違い:
桂馬以外にもかなりあります。たとえば、猛牛は、頭究歩角角行となっており、全く違っています。

 

いろいろ検討材料があります。象戯圖(1592年)よりもずっと古い写本かも知れません。桂馬の動きがまだ二中暦の動き(桂馬前角超一目)だった頃の写本でしょうか。是非知りたく思うのは、そもそも、嘉吉三年写本には、駒の動きを示すマークはついていたのかどうかということです。

 

ひとまず置きます。近々詳しく投稿いたします。

 

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コメント: 3
  • #1

    mizo (木曜日, 03 1月 2013 12:26)

    猛牛は「大局将棋」の動きですね。驚きです。

    「大局将棋」は江戸時代末期のもので、実際に指されたことがないものだと思っていました。いろいろな将棋類の駒の名前を集め、動きを適当に書いたものだとの認識をしていました。

  • #2

    T_T (金曜日, 04 1月 2013 00:14)

    そうでしたか!
    新しい方の将棋は見ていませんでした。

    実は、横行も違っていて、こちらは平安大将棋と同じ動きをしています。桂馬もそうでしたので、古い時代の方の動きが残っている古文書だと思ってました。

  • #3

    長さん (月曜日, 07 1月 2013 13:13)

    個人的にコンピュータとは、摩訶大大将棋の猛牛は、大局将棋の動き
    になおして普段から指してます。(成りは飛牛にしている。)角行と
    生駒の猛牛のコンビネーションが、こうすると、中将棋の竜馬と角行
    のコンビネーションに近くなり、中将棋の好きなプログラマーが作っ
    たとみられるコンピュータソフトの、得意技の攻撃が、序盤見られて
    面白いですね。