2013年

7月

08日

61)鎌倉で出土している鎌倉時代の駒

先日、研究室にてお会いしましたMさんから、大内延介九段の著書「将棋の来た道」を教えていただきました。この本の42ページに出土駒の図面が2点のっています。私にとっては新しい情報でした。ありがとうございます!


詳しい検討はまだなのですが、そんなことを言ってますと、いつになっても投稿できませんので、ひとまずお知らせいたします。是非42ページをご覧いただけたらと。次の2点の図面があります。


1)投稿56)で引用しました論文には掲載されていなかったのですが、鶴岡八幡宮で出土した駒は全部で5個あるようです。42ページにそのスケッチがあります。


2)13世紀末の駒(金将)が、昭和61年に鎌倉市立御成小学校の校庭より出土しています。42ページに写真があります。


1)の件ですが、右上の図が、奔駒の「奔」の字の上側の部分のスケッチです(香車だと思われている駒です)。右下の図も興味深いスケッチです。この図は上記の論文にはのっていませんでした。字は不明瞭ですので、どちらが表か裏かはわかりませんが、一面の上部は「金」に似ています。別の面は断片すぎてわかりませんが、あえてあてはめるなら、下部が「将」の字の下側と見ることもできます。「金」の面を裏だとしますと、摩訶大将棋の走り駒か踊り駒の可能性が高く、「金」の面が表だとしますと、金将、金剛、金翅が該当しますが、逆側との関連で、表-裏を金剛-金将と見れないこともありません(ふつうに見ると何の字かわかりませんが)。


2)の件ですが、写真は「金将」の駒の表だけが掲載されています。かなりはっきりと読めますので、裏もはっきりとしているのではないでしょうか。是非とも駒の裏がどうなっているのか確認したいところです。ただ、これまでこの駒が重要視されていないことを考えますと、たぶん、裏は無地なのでしょう。裏が奔金なら摩訶大将棋、裏が飛車なら中将棋ですが、だとすれば大きく報道されているはずですので、やはり裏は無地です。この駒は、小将棋か大将棋の駒ということになります。

 

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コメント: 4
  • #1

    長さん (月曜日, 08 7月 2013 14:47)

    1)は、「鳳凰-奔王」「香車-(不明)」「歩兵-今金」
    「(不明)」「(不明)」の、合計5枚が出土していると認識していました
    が、違うんでしょうかね。「金(〇)-(〇)将」駒って、流布した説の
    どれに対応するんでしょうね。
    2)は、初めて聞きましたね。鎌倉市の学芸員から、「鎌倉市付近の出土駒は
    1980年出土の5枚。最近は出てない。」との、又聞きに聞いていました。
    中世駒っぽい、「金将-たぶん無地」駒が、もう1枚、1986年頃別に出て
    いたのですね。海岸・下町に近づくと、小将棋駒が出土するんでしょうかね。

  • #2

    T_T (火曜日, 09 7月 2013 01:04)

    コメントありがとうございます!

    1)についての長さんの情報ですが、たぶん違うと思います。
    5駒は、「将棋の来た道」の42ページを見る限り、3駒が確実、1駒がたぶん香車ではない、1駒が不明です。
    1:鳳凰-奔王(確実)
    2:歩兵-と(確実)
    3:歩兵-(無地)(無地かどうかは?ですが、歩兵は確実です)
    4:奔の上部ー(無地)(無地かどうかは?ですが、香車ではないと思います)
    5:不明の駒(表裏とも字は少し残っているようです。推測は上記本稿のとおりです)

    ところで、鶴岡八幡宮の出土駒に香車があったという件ですが、情報源はどこでしょうか。

    2)の情報ですが、たぶん無地の可能性大ですが、実際に見てみないと何とも言えないです。年代も13世紀前半という情報もあります。8月に横浜に行きますので、そのときに確認をとれればと思っています。

  • #3

    長さん (火曜日, 09 7月 2013 08:22)

    なるほど。
    1)は、「鳳凰-奔王」「奔〇-(不明)」「歩兵-今金」
    「歩兵-(不明)」「金(〇)?-(〇)将?」駒ですか。
    「謎の香車」は次のサイトに、相当以前から、記載されて
    ますね。

    h ttp://homepage3.nifty.com/gororo/koma.html

  • #4

    T_T (土曜日, 13 7月 2013 01:57)

    私もよく参考にさせてもらっていたWebサイトです。非常にいいサイトなのですが、惜しむらくは、どの情報にも情報元が示されていないことです。確認が取れません。先ほど久しぶりに見てみましたが、このサイトには、不成りの飛龍(中尊寺の志羅山遺跡:12世紀)、不成りの奔獏?(徳島市の川西遺跡:13世紀)、金成りの角行(小山市の神鳥谷遺跡:14世紀)の出土情報がなく、大型将棋には興味を持たれていないのかも知れません。

    ところで、長さん、ありがとうございます!
    中尊寺の飛龍を見ていて思ったのですが、「将棋の来た道」p42にある不明の字の駒は、将の下側でなく、飛の下側かもです。本稿では、金剛-金将、の可能性を指摘しましたが、そうでなく、飛車-金将と見た方が近いかも知れません。中将棋か摩訶大将棋、どちらかということになりますが、他の出土駒に奔駒が含まれることから、やはり摩訶大将棋の駒と考えるのが妥当です。