2014年

10月

02日

114)摩訶大将棋の復刻:ルールの見直し(暫定版)

去年の秋以降、摩訶大将棋の成立に関していくつかの発見がありましたので、それに伴い、ルールの見直しを行いました。象棊纂圖部類抄の記述とは異なりますが、あくまでも、原初の摩訶大将棋を復刻するという観点での改訂です。新しい将棋のルールを新設したわけではありませんので、この点、ご理解お願いします。研究室での対局では、すでに、見直し後のルールで対局が行われており、改訂前に感じていた不自然さがなくなりました。このようなルール変更が妥当であることについては、後日きちんと投稿します。ひとまず、以下にルールの変更点のみ、お知らせいたします。

 

1)駒の動きの変更1:

麒麟と鳳凰を踊り駒とする。

動きの方向については変わらず、単に、越しの動作が踊りになっただけです。

 

2)駒の動きの変更2:

桂馬と驢馬を踊り駒とする。

動きの方向については変わりません。上記の変更1と同じです。

 

3)駒の動きの変更3:

奔駒を、単なる走り駒とする。

動きの方向については、変わりません。象棊纂圖部類抄にある「1目2目をば踊らず」の記述を無視する形となります。

 

4)成り駒の変更:

鳳凰の成りを狛犬とする。狛犬を不成りとする。

象棊纂圖部類抄とは異なりますが、後日の投稿で説明します。

 

以上の4点です。3)以外は、それぞれに妥当と思われる理由があります(後日、項目別に投稿します)。結果として、摩訶大将棋に越す駒はなくなり、走り駒の下に並ぶすべての駒と、師子、麒麟、鳳凰は、全部が、踊り駒として揃います。

 

奈良県大芸術祭の摩訶大将棋イベント(本年10/28~11/03)での対局準備用としまして、上記ルールでのアドバンスド摩訶大将棋を配布しています。ご希望の方は、takami@maka-dai-shogi.jpまでメールにてご一報下さい。折り返し、メール添付にて、お送りいたします。AIRのアプリケーションですので、AIR15のランタイムが必要になります(インストール時に、自動的に導入されますので、問題ないと思います)。動作環境は、Windows7/8、または、Mac-OSです。なお、お送りしますアプリケーションは、ルール改訂の暫定版のため、11月30日までの使用期限がついています。アドバンスドモードに一部バグがありますが、対局や棋譜再生には支障ありません。

 

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コメント: 8
  • #1

    長さん (木曜日, 02 10月 2014 09:53)

    変更点1と3に関連して。ふと思ったのですが。
    麒麟で踊るとき、移動先の升目と元の升目の間の相手駒を取るのではなくて、平安大将棋の猛虎の動きを2回したかのように、「元の位置の斜めの升目であり、かつ、移動先の斜めの升目でもある、2つの升目のどちらか」に相手駒が有るとき、取る(オドル)というのは、復刻という立場で考えると、当否どうでしょうかね。
    また、
    鳳凰で踊るとき、移動先の升目と元の升目の間の相手駒を取るのではなくて、シャンチーの馬の動きをしたかのように、「元の位置の縦横の升目であり、かつ、移動先の斜めの升目でもある、2つの升目のどちらか」に相手駒が有るとき、取る(オドル)というのは、復刻という立場で考えると、当否どうでしょうかね。
    つまり私のは、麒麟と鳳凰という駒を、最初に考えた方は、これらの駒の動きを、どうやって考え出したのかと言う問題提起ですが。
    こうすると#30にて議論した、摩訶大将棋に於ける「奔駒」の動きは、麒麟や鳳凰の動きには、更に全く「似ていない」ように私は思えましたね。

  • #2

    長さん (木曜日, 02 10月 2014 09:57)

    ↑で、鳳凰のケースは撤回します。移動先の斜めの升目は、移動先のいわゆる桂馬の升目ですね。

  • #3

    T_T (木曜日, 02 10月 2014 11:42)

    コメントありがとうございます!

    次のような動きとなります。
    麒麟:猛牛(上下左右に2目踊る)+前後ななめに1目歩く
    鳳凰:飛龍(前後ななめに2目踊る)+上下左右に1目歩く

    この件、別投稿にて、詳細する予定です。ところで、踊り駒の動作ですが、本ブログでは、すでに解決済みと考えていたのですが、微妙な点、まだありますでしょうか?

    踊りの動作は、麒麟で言いますと、たとえば、前に1目ずつ2回歩くことができる(=2目踊り)という解釈です。この際、途中の1目に敵駒がいれば、取ることができます。味方駒がいれば、飛越します。これまでのブログでは、正行度と不正行度の読解をきちんと書いていませんでしたので、投稿の際には、この点も合わせて、踊りの動作をまとめたいと思っています。

    奔駒の動作の件ですが、これは、踊り駒の動作とは、独立するものと考えています。象棊纂圖部類抄に一部関連する記述があるのですが、これは、前後の文脈から写本のミスではないかと捉えることにしました。つまり、象棊纂圖部類抄の図面の方、奔駒についている朱色の直線を重要視した、ということになります。

  • #4

    長さん (木曜日, 02 10月 2014 14:21)

    今の私のコメントに関連してですが。
    普通唱導集大将棋に関する、私の仮説大将棋の初期配列に、なおも問題があると思いました。
    変更前:
          仲人          仲人
    歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵
    飛車横行竪行角行龍馬龍王奔王龍王龍馬角行竪行横行飛車
    反車飛龍嗔猪猛豹盲虎麒麟酔象鳳凰盲虎猛豹嗔猪飛龍反車
    香車桂馬鉄将銅将銀将金将玉将金将銀将銅将鉄将桂馬香車

    変更後:
          仲人          仲人
    歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵歩兵
    飛車横行竪行角行龍馬龍王奔王龍王龍馬角行竪行横行飛車
    反車飛龍嗔猪猛豹猛虎麒麟酔象鳳凰猛虎猛豹嗔猪飛龍反車
    香車桂馬鉄将銅将銀将金将玉将金将銀将銅将鉄将桂馬香車

    上記で変更点は後期大将棋型の盲虎を、平安大将棋型の猛虎に変えてます。
    もともとの理由は変更前は、普通唱導集の記載と、なおも良く合わない為。
    「香車と反車で耳を破って飛車を退け」ても、玉の囲いが堅すぎて、それだけではこの将棋は、勝ちが自明で無いのです。盲虎が7方動きで、守り駒としての力が強すぎ、成麒麟(獅子)等の攻撃で、囲いを簡単に崩せないのが主な原因。
    この将棋は少なくとも盲虎の動きが、平安大将棋の猛虎のままであって横利きが無く、結果玉の囲いが弱ければ、普通唱導集の記載の通りになります。つまり端を破った後、走り駒の大半を相討ちにしておいてから、麒麟を、破った端に繰り出して獅子に成らせ、残った少数の走り駒にて、相手の玉囲いに傷を付けてから、成麒麟で囲いを潰してゆけば、ほぼ決まりきった(儀礼将棋の)パターンで、端筋をうまく破った側が、勝つ事ができると言う事です。

    もともと麒麟は、「猛虎の動きを2回する駒を作ってみたら。」というアイディアで、鎌倉時代中~後期頃に考え出されたに違いありません。そして更に、普通唱導集大将棋の時代には、猛(盲)虎と、配列でも並んでいたのではないかと私は考えます。従って、麒麟についてだけは、斜めに猛虎の動きで2回踊って縦横置いて一升に達するのが、少なくとも江戸時代より前は、正調だったのではないかと私は予想しています。

  • #5

    T_T (土曜日, 04 10月 2014 01:51)

    コメントありがとうございます!

    ただ、長さん提唱の大将棋(13マス)には否定的です。私は、首尾一貫して、ずっとそう思っていますが、長さんの方も首尾一貫していています。

    ところで、普通唱導集以降の成立だとしますと、コメント#4の大将棋は14世紀ということになりますが、鶴岡八幡宮の鳳凰の駒(13世紀)は、どうお考えでしょうか。それと、駒の成り先も気になります。飛車、飛龍、麒麟、酔象の成り先はどこでしょうか。

  • #6

    長さん (月曜日, 06 10月 2014)

    コメント#4の大将棋は、普通唱導集の大将棋のつもりで書いてます。舌足らずで、私の論旨が曖昧だったかもしれませんが。以降に成立したのは、7方動きの「盲虎」です。鶴岡八幡宮の鳳凰は、鎌倉後期の年代測定が正しいとすれば、私の仮定した普通唱導集大将棋の類の駒だと思います。
    さて証明困難ですが、麒麟と鳳凰は、作者が別との印象が前から有ります。麒麟は猛虎の2回動きで発明。結果、縦に2升目向こう、斜めに隣接升目になった。そこで、縦横と斜めを逆にして、麒麟を作成したのとは別人が、鳳凰を発明したという事です。鳳凰は、よって、最初から斜めには跳びだったように思います。
    御質問の件ですが。飛車は香車・奔車、反車系列で、端列配置ののはずですから、動きは今と同じ。成りは、最初は金将だったと思いますが、普通唱導集時代頃には、改良されて、不成りになっていたのかもしれません。相手陣4段目で、成るのでしょう。飛龍は普通唱導集時代には「超越」(私に言わせると、角行と同じ)のままだった可能性が強いと思います。中尊寺の遺跡の出土駒から、不成りでは。麒麟は、猛虎の2回繰り返し。一歩目、最初に行く升目に、相手の駒が居れば取れるので、2枚取りの出来る可能性が有り、突き倒して1枚取りも可能。ただし、今の麒麟と違い、自分の駒が斜めの升目を2か所共塞いでいるときには、縦横の2升目先には、行けなかったのかもしれないと思います。成りは、普通唱導集時代には、すでに獅子が発明されていたと思います。ただし今のと少し違い、玉将2回動きだけであり、自分の駒を跳び越えられず、今より動かすとき合法かどうかのはんだんが、めんどくさかったかもしれません。中将棋が盛んになったころに、今のように跳びもできて、単純化されたのでは。酔象の動きは盲虎が発明されていないと、7方動きになっていなかったかもしれません。謎です。たとえば、シャンチー馬類似で、2升目までの制限のある走りだった方が、成り麒麟は、相手陣を食い荒らしやすいですね。太子または大子の成りを発明するのは、酔象の名前の意味から、容易だったため、普通唱導集時代には太子成りだと思います。つまり普通唱導集の時代には、玉駒が、既に2つ有ったのかもしれないと思います。

    上記、いろいろ書きましたが、大事なのは、私が、普通唱導集時代には、踊り駒が、麒麟と獅子だけで、猛牛は存在せず、飛龍は角行の動きだったと考えている事です。「踊り」の動きは、ほぼ麒麟だけから発明された、繰り返しの意味であり、古文書をざっと読む限り、古文書類の文面には、その証拠が残っていないのではと、私は疑っています。
    現行の摩訶大将棋の踊りの定義ですが、結論的には、私の考えと合いません。自分の駒は、たぶん跳びこせないので、間に居ると、本来なら行ける升目へは、行けなくなるのではないかと、疑っています。ただし、摩訶大将棋等取り捨ての将棋の場合、双方の駒が、余り入り乱れないので、現行の高見研究室ルールでも、ほとんど影響が無くなるのではないかと思っています。
    以上のように「踊り」は、単純跳び越えが起源では、無いと私は思います。単純跳び越えや、走りよりも、「何なのかが判っていないと挙動が複雑」なので、失われてしまって、今に残っていないのではないでしょうか。ざっと私が見た限りでは、各種将棋の古文書に、その「何なのか」が、たまたまどこにも書いていないように思っていますが。

  • #7

    長さん (月曜日, 06 10月 2014 08:55)

    ↑で、鳳凰の成りの回答を、私が落としていますね。鳳凰の動きがもとから正行度だとすれば、成りは、普通唱導集大将棋でも、私は奔王が自然と考えます。

  • #8

    長さん (月曜日, 06 10月 2014 10:19)

    訂正
    醉象の動きで。
    ×(誤り)たとえば、シャンチー馬類似で、→
    ◎(訂正)たとえば、シャンチー象類似で、