06)斜陽: 太宰治

当時、太宰治は一番人気の小説家でした。ただ、なぜそうなのかが僕にはわかりませんでした。小学生の頃の、走れメロスを除くとすると、たとえば、富嶽百景のような感じの本は面白いかなと思いますが、人間失格やそういう本が、なぜ一番人気になってしまうのかよくわからず、でもまわりにはその理由を教えてくれる文学ファンもいませんでした。


としているうち、斜陽を読みました。読むきっかけは特にはなかったと思います。有名だから本屋さんで見てそして買ったのでしょう。そして大変よかった。大変によかったです。


斜陽は、たぶん、本文の中にあるたった一文を読むためにあります。その一文をここに書いていいものなのかどうか。下にいくつかコメントがありますが、そのピークの一文に至るあたりをすっかり読み飛ばしているかも知れないと思ってしまいます。


かつて一番人気だった太宰治の本、レトロなのかどうか。
そして、あの一文、今の20才はどういうふうに思うのかということ、それを聞いてみたいとは思いますが、コメントを見る限り、斜陽は「レトロ」で確定です。

 

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コメント: 8
  • #1

    りんご (月曜日, 13 5月 2013 15:46)

    まだ記事はありませんが読みました。
    文章の流れが綺麗で、さすが太宰治!と思いました。
    ですが古い文章や単語でどうしても一瞬詰まってしまうことがありました。
    しかし全体的に読みやすくすっと読む事が出来ました。

  • #2

    w10a009 (月曜日, 27 5月 2013 10:46)

    お恥ずかしい話ですが太宰治さんの本はあまり読んだ事がありませんでした。
    今回読ませていただき、様々な時代時代の言葉、今は使われることのなくなりつつある言葉が出てきて、とても勉強になります。
    「機にかなひて語る言は銀の彫刻物に金の林檎を嵌めたるが如し」
    「よいとまけ」「もっこ担ぎ」「おきゃん」
    どれも知らなかった言葉ばかりでした。まだ全部読み切れてませんが一気に読みます!

  • #3

    hw10a003 (金曜日, 12 7月 2013 18:44)

    太宰治の本を初めて読みました。すごく難しかったです。ふわふわと読み始め、そのままふわふわ読み終えてしまったような感じがしたので、太宰治が伝えたかったことを10%も感じ取れていないと思います。せめて、感じ取れたことは、とても辛そうという感情です。太宰治の本を読むときは、もっと本を読み込んで、準備をしないと駄目だなと思いました。

  • #4

    かけそば (月曜日, 22 7月 2013 14:54)

    この本は戦争が終わり、没落貴族になってしまった主人公の話で、個人的にとても内容が難しく自分では理解するのに困難でした。
    没落貴族ろいう特殊な立場で感情移入しにくく、内容もかなり暗い感じだったので読む速度がかなり落ちてしまいましたが、主人公のかず子が個人的に報われない感じがとても印象に残っています。

  • #5

    K.K (日曜日, 28 7月 2013 19:38)

    1947年に書かれた小説ということでわかりにくい表現や難しい文章が多々ありました。話もかなり暗めですが、登場人物の陰鬱とした雰囲気の中に惹かれるものがあり、特にこの作品の女性は強く、美しく、そして”怖い”という印象でとても魅力的でした。

  • #6

    栗炊く (日曜日, 28 7月 2013 20:25)

    太宰治の作品は総じて好きにはなれません。世界観が憂鬱というべきか、人の心情を描けて文学らしいと言えば聞こえはいいですが、私の観点からは好ましくはありません。斜陽もその雰囲気を残しています。これを個人の感性で述べるなら、名作であるけれども、手に取っては読まないであろう小説です。

  • #7

    HALO (日曜日, 04 8月 2013 01:41)

    この方の作品は内容やイメージが難しいのが多く、僕自身は普段読まない著者です。実際、この作品は、没貴族という一般人が理解しがたい人の作品であり、理解できない部分が多数ありました。ですが、落ちた貴族の意地や雰囲気が伝わってきて素晴らしい作品でした。

  • #8

    こもこも (土曜日, 17 8月 2013 19:37)

    太宰さんの小説は走れメロスしか読んだことはことは無かったがこの小説は自分には合いませんでした。自分は教養がある方ではないのでこういう小難しいのを読んでいると知恵熱で沸騰しそうになります。メロスは好きでした。太宰にしてはメロスが奇異なパターンだそうですが太宰さんとは友達になれそうにありません。