176)原初将棋の伝来:古代ペルシアからの可能性

先々月、清水さんが東京にてマックルックの出土駒に関連する知見を発表されました。その結果からしますと、将棋伝来ルートの東南アジア経由説は、かなり可能性が低くなったと感じます。考古学からの知見は文献以上に確固なものですから、この結果は重大でしょう。


本稿、書くことはこれだけですが、ついでに、本ブログにて最近話題にしています、ペルシアからの将棋伝来の文章を添付します。以下のパネルは、今年秋の摩訶大将棋展でのパネル11です。


以前の投稿でも言及しましたが、古代ペルシアの将棋、シャトランジは、中国を経由したにもかかわらず、中国での痕跡よりも日本の将棋に多くの痕跡を残しています。同じように、ペルシアからの伝来と言えば、摩訶大将棋の駒名の由来ともなっている伎楽面もそうです。伎楽面が残るのは日本だけで、中国には残っていないらしいのです。


摩訶大将棋展のパネル11(引用)
摩訶大将棋展のパネル11(引用)