226)平安将棋の銀将の動き

前稿の補足です。右図のペア5組を、陰陽五行の駒としているわけではありません。

 

右図のペア5組は、前後の動きが逆になるもの4組、左右の動きが逆になるもの1組です。これらのペア5組は、初期位置の並びから、動きを知ることができます。たとえば、淮鶏と蟠蛇、臥龍と古猿、これらの横並びの駒は、ペアの動きとなるように仕組まれています。

 

横並びの金将と銀将、金将はななめ後ろに進めませんが、銀将はその逆で、ななめ前には進めません。さて、とある二中歴の写本が見つかり、「銀将不行左右上」と書かれていることがあったりするでしょうか、どうでしょう。

 

古代日本の将棋では、桂馬の動きが今とは違うわけですが、さらに、銀将の動きも違っていた可能性がありそうです。