234)摩訶大将棋の陰陽五行:駒のグルーピング

陰陽五行に対応させた駒のグルーピング(一例)
陰陽五行に対応させた駒のグルーピング(一例)

右の図は、駒のグルーピングの一例です。ただ、実際どうであったのかを知るのはたぶん無理です。

 

摩訶大将棋の駒(表)の種類は50種類、成り駒(裏)は24種類あります(成金も1種類とカウント)。干支として60種類を選ぶことになりますが、その選び方はいくつかあり得ます。

 

駒(表)を、次のように、人の駒、獣の駒、踊り駒、走り駒に分けた場合、駒の種類は、それぞれ、12、12、12、14種類となります。

◎人の駒(12種類)

玉将・金将・将・将・将・将・将・・提婆・無明・仲人・歩兵

獣の駒(12種類)

酔象・盲虎・盲熊・猛豹・臥龍・古猿・蟠蛇・淮鶏。猫又・嗔猪・悪狼・老鼠

踊り駒(12種類)

師子・狛犬・鳳凰・麒麟・力士・金剛・羅刹・夜叉・飛龍・猛牛・桂馬・驢馬

走り駒(14種類)

奔王・摩𩹄・鉤行・龍馬・龍王・角行・飛車・竪行・横行・左車・右車・横飛・反車・香車

 

上図では、走り駒14種類のうち12種類を選んでいますが(横飛・反車を不採用)、走り駒を選ばずに、人の駒・獣の駒・踊り駒・人の駒(成り)・獣の駒(成り)を5グループに選んだ場合は、60種類の干支をきっちり揃えることができます。このあたり、結論は決まりません。しかし、陰陽五行の仕組みで持って、摩訶大将棋が設計されていることは感じていただけるのではないでしょうか。

 

念のための説明となりますが、陰陽五行と駒との対応については、以下のように考えています。

 

1)上図で、五行1〜5が、木火土金水のいずれかに対応することになります。たとえば、五行1が木だとすれば、陽の列の6駒が甲(きのえ)、陰の列の6駒が乙(きのと)に対応します。したがって、このように想定した場合、六甲に対応する駒は、玉将・金将・銅将・瓦将・仲人・無明ということになります。六乙は、歩兵、銀将、鉄将、石将、土将、提婆となります。

 

2)五行への駒の分類は、駒の名称(人の駒、獣の駒)または、駒の機能(歩き駒、踊り駒、走り駒)によっていますが、各五行での陰陽の割り振りは、駒が動く方向に注目します。個々の説明は、長くなりますから、次の3例のみ挙げておきます。

◎ 駒の動きが上下反転:金将と銀将、蟠蛇と淮鶏、臥龍と古猿、等で陰陽のペアとなる。

◎ 駒の動きが竪横と斜め:嗔猪と猫又、力士と金剛、飛車と角行、等で陰陽のペアとなる。

◎ 後ろへの動きの有無:銅将と鉄将、瓦将と石将、等で陰陽のペアとなる。

その他いろいろな対比パターンが考えられますが、単に陰陽に割り振っただけというのでもいいかも知れません。

 

以下、銀将、臥龍、嗔猪、老鼠、仲人の動きの変更についての考え方を書きます。ただ、陰陽五行からのアプローチだけで、動きの変更を確定させるのはむずかしいでしょう。この5駒の中では、銀将と臥龍については、変更してもOKだろうという程度です(つまり、駒の動き2018春版のところまでは変更してもOKではないか、ということです)。

 

銀将と臥龍の動きについて:

2018春版の該当箇所は、次のとおりです。下図では、すでに、銀将と臥龍の動きは変更されています。変更前は、銀将と臥龍の動きが入れ替わった状態です。どちらが自然な並びなのかということで、動きの変更のするしないを決めています。

 

(2018春版:=象戯圖の延年大将棋の図も参考。一部に陰陽五行も考慮。

最下段:陰陽のペアが、隣同士で並んでいます。つまり、金将と銀将、銅将と鉄将、瓦将と石将がペアになっています。また、提婆と無明も、玉将を挟んで陰陽のペアです。

下から2段目:やはり、陰陽のペアが、隣同士で並んでいます。つまり、酔象と盲虎、蟠蛇と淮鶏、臥龍と古猿がペアです。

 

(2018春版で銀将と臥龍の動きが入れ替わった状態)

陰陽のペアは、金将と銀将、臥龍と古猿の2箇所で崩れることになります。

 

(2014秋版:=象戯圖の摩訶大将棋の図の記載どおり)

 蟠蛇の駒の弱さが不自然。金将と銀将、蟠蛇と淮鶏、臥龍と古猿にペアの性質なし。

 

2018春版の駒の動き:隣同士の駒の動きに深い関連性が見られる。銀将と臥龍の動き変更が最重要点。     
2018春版の駒の動き:隣同士の駒の動きに深い関連性が見られる。銀将と臥龍の動き変更が最重要点。     
2014秋版の駒の動き:蟠蛇の駒の弱さが不自然。金将と銀将、蟠蛇と淮鶏、臥龍と古猿にペアの性質なし。
2014秋版の駒の動き:蟠蛇の駒の弱さが不自然。金将と銀将、蟠蛇と淮鶏、臥龍と古猿にペアの性質なし。

 

(あと少し書きます)